ドイツ製 20㎝フルレンジスピーカーユニットペアです。
シーメンスのセンターダンパのTWと組み合わせて使っておりました。
ターミナルの特徴的な形状からシーメンス製のようにも思えるのですがSABAのべーク製フレームの緑コーンのTWも同じようなターミナル、、、。というかテレフンケンも同形状があり、良く解りません。センターキャップは布製で薬剤が浸透されていますがフェノリック程硬くはありません。
マグネットもシーメンスにも同じ形の表面がゴツゴツの(デッケルがあるドイツでもアルニコは硬くて削れなかったのでしょうか。。。)の物があるのでSABAもしくははシーメンスあたりと云う事でメーカーは判りません。
ただ、特徴的な事として、取付穴が存在しませんので、この辺りは、詳しい方であれば一発でメーカー、品番を言い当てられるのだと思います。
大先輩から譲り受け室内楽や、ジャズなどを上記の組み合わせで聴いておりました。
アメリカのユニットのようにパァーンと明るく抜けるような音でもなく、かといって暗い音でもなく、渋いようで、弦やブラスなどはふわぁ～っと前に浮かび上がる不思議なユニットです。
能率はバカ高いわけではありませんが軽く反応の良いコーン紙と相まって71Aのシングルでもかなりの音量で楽しめます(0.5W+0.5W)。45のシングルであれば(1.6W+1.6W)もういいと云う位の音量で楽しめますが、そういうキャラクターでもないような気もします。
箱はラフな後面半開放（ギターアンプのような）で取り付けにひと工夫して使っておりました。外形が約203mmで取付穴が無いので6mmの合板を3枚使い、それぞれ190mm/203mm/185mmの丸穴を開け、203mm穴の板をサンドイッチして(ユニットのフレームが6mm厚)面一にした中板をバッフル版でサンドイッチして円周全体で挟み込んで取り付けていました。
インピーダンスは４Ωと言われていますが、実際にテスターで見るとDC/Rは4Ωと4.1Ωです。ただ、測っている最中も周りの音にコーン紙が反応している為か、3,0～20Ω位まで簡単に変動します。もっとも2桁を示すのはユニットを動かしたり振動を与えてしまったりした時で、完全に動かさないでいれば3～5Ω辺りでちょろちょろします。思うにギャップの狭さと、能率の高さの表れで常に周りの振動を拾っているのかもしれませんね。。。
コーンの裏面には203/25 14A 10D(または100)の印字があります。
経年のフレーム塗装の荒れが少しあるのと、それぞれのコーンにわずかな傷が見られます(片方はエッジ円周に沿って25㎜程、切れてはいませんが寸前な感じです、接着剤を流すとそこだけ硬くなるので何もしていません)が全体的な状態はまずまずと思います。
だた、フルレンジと云うのは、当時のソースでの基準な気がします。やはりツィーターは欲しいかなと。。。
2本の状態は外観も含めてほぼ同じで音圧も揃っています。
身体を壊してしまい身辺整理の出品です。大切に引き継いでいただける方がいらっしゃれば嬉しく思います。よろしくお願いいたします。